電通過労死の件。その2
まろちゃん です。
2015年12月に過労自殺した件で世間は騒々しいですね。
新たに、3年前の2013年、病死した電通社員(当時30歳)の過労死が認められていたそうです。
三田労基準監督署に。
電通は再三の過ちを繰り返していたようです。
そして、三田労基署も。
いよいよ、電通だけが悪い、というだけでは終わりません。
3年前にも亡くなっている方がいるのに、是正がなされなかったんです。
電通は、是正するどころか、36協定で労組と締結している所定外労働70時間を超える場合は、「それを超えないように申請する」よう指導していたようです。
105時間でも、70時間で申請。
亡くなられた女性社員のTwitterでは、「先輩達が朝4時でも会社にいて帰れない」とか、「今日の労働時間は20時間」とか「睡眠時間2時間ってさすがに無理」とか「会社に泊まれることがありがたい」とか。
「22時に帰れるよラッキー」なんて言ってるわけです。
105時間というのも、信憑性がありません。
少なくとも、150時間は超えてると思います。
105時間の陰に、さらに深い闇がある気がしてなりません。
マネジメントしていた(してないですね)上司の管理不足というか、不足どころじゃない管理放棄です。
そして上司の上にはさらに上司がいて、社長がいて。
会社を監督する立場の労働基準監督署があって、厚生労働省があって。
日本が、彼女を死なせてしまった。
言い方としては、極端です。
でも、そう言っても過言ではないです。
お客様の言うことは絶対。
上司・先輩の言うことは絶対。
こんなこともわからないのか。
もう学生じゃないんだぞ。
組織だから。
和を乱すな。
空気を読め。
人に迷惑をかけるな。
言い訳するな。
逃げるな。
代わりはいくらでもいる。
俺達も昔はそうだった。
俺達も通って来た道だ。
これだから、ゆとりは。
死ぬほどやってみろ、死なないから。
死なないなんて、嘘じゃないですか。
電通だけじゃありません。
広告業界だけじゃありません。
この空気を作ってきたのは、大人達です。
この社会を作ってきたのは、日本です。
昔は大変だったけど、昔は良かった。
今は便利になったけど、今の方が大変だ。
遠い目をしながら、上司・先輩はそう言います。
誇らしげな顔をしながら、そう言うんです。
周りを海で囲まれ、自力では日本から出られないように。
周りを大人達で囲まれ、社会から若者は逃げられないんです。
海に、飛び込むしかありません。
社会から、身を投げるしかなかったんです。
助け舟は、不幸にも来ませんでした。
その選択しかできなかった彼女を想うと、
怒りとともに、とても哀しいです。